昔・・桑の木と、養蚕と、絹製品!・・・昔・・・50年以上も前なのでしょうと、思いますが。
茅葺き屋根のこの家では、
それは、たくさんのお蚕(かいこ)さんを、飼っていたそうです。
お蚕さんの繭から、絹糸を取って、紡いで、機織りをして・・・
そのため、畑では、お蚕さんの食べる桑の葉が、沢山栽培されていたようです。
その名残(なごり)が、この桑の木です。
養蚕が盛んであった頃には、どこの家でも桑を栽培していたようですが、
今は、稲作と、野菜と、花卉の栽培が主流になり、
桑の葉は、不要となって、むしろ、「根がはびこって困る!」
お百姓さんからは、嫌われる存在となっています。 時代の変化なのですね。
童謡 ”夕焼け小焼けの赤とんぼ” の2番には、
♪ 山の畑の桑の実を 小かごに摘んだは いつの日か ♪
ごく、一般的な事だった事がわかります。

そんな中、夫は、桑の木が好きで、最近は、「桑の実が食べたい」と。
西の庭に生えている桑の木を、かわいがっています。
・・・・でも、今年は、まだ実はなりそうにありませんが。
絹製品は、日本の宝物!昔・昔・・日本の絹製品の品質は、世界に誇れるものであったようです。
勿論、その影には、織物工場で働いた女工さん達の大変な苦労があったようですが。
わたしは、生きた繭から取れる布! ”絹” がとても好きです。
感触が、やさしくて、あたたかくて、空気のようにかろやかで、しあわせを感じるのです。
それで、昔から、絹のスカーフを愛用しています。
わたしが初めて、絹のスカーフを買ったのは、20歳の時で、鎌倉の西武百貨店でした。
その時のスカーフは、今も手元にあります。随分すり切れましたが・・・。
お蚕さんの命に、包まれているような・・・、安心を覚えるのです。
先だって、「富岡製糸場を世界遺産に!」 というキャンペーンに遭遇して、
お蚕さんの繭玉をいただいてきました。
今、わたしが織っているのは、木綿の糸と、麻の糸だけですので。
この繭玉を、お湯に入れると、糸が出てくるのだそうです。
「中のお蚕さんは、熱くないのですか?」と、質問したところ、
「大丈夫! もう、熱くないのです」 と言われて、安心したりしました。
今、気に入っているスカーフは、日本の藍染めと、カンボジアシルクの2点です。
日本の蚕と、カンボジアの蚕は、同じなのかしら? と考えたりしてしまいます。

この、カンボジアシルクのスカーフは・・・・、
あの、”あけみさんのレモンの木” の、美しい夫人、あけみさんが、
カンボジア土産として、プレゼントしてくださった、
大切な、記念のスカーフなのです。
茅葺きの家の、天井が高いわけ!結婚する前に、初めてこの家に伺わせていただいた折、
座敷の天井の、余りに高いのには驚きました。
後から知ったことですが、
お蚕さんを飼うのには、高い天井は必要のようでした。
それにしても、4メートルもの高い天井は、そう多く見られないそうですが。
時々、座敷で、猫と寝転んで天井を見ますが、
その広い空間に、心がゆったりします。
この家を建てられた、會祖父と、
そのまた曾曾祖父さんに、感謝したりしています。

年を経たものが好きな私にとっては、
今、何よりの宝の中に、住まわせていただいているように思えて、
感謝しているところなのです。
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